熱中症を予防するためのポイント3つ

　夏、気温や湿度が高いと熱中症になりやすくなります。だからと言って仕事を休む訳にはいきませんし、夏休みに山や海に行くのを止めたくありません。熱中症は原因を理解し、対策をきちんととれば予防できます。今回は、熱中症を予防するポイントを紹介します。

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●熱中症の予防について

　熱中症は、スポーツをしているときや屋外での仕事中に起きやすくなります。夏休みのレジャーのような特別な日ではなく、毎日繰り返しているようなことでも起きるのです。気温や湿度、体調などに注意していなければ熱中症になる可能性があると理解してください。

　熱中症の予防として、具体的には次のことに注意しましょう。

・通気性、吸収性の良い風通しの良い服装にする
・外出時は、必ず直射日光を遮れる帽子や日傘を利用する
・道路を歩くときは、日陰などを利用して暑さを防ぐ
・感じなくても少しずつ発汗しているため、こまめに水分を補給する
・スポーツをするときは時間を考え、炎天下でのハードなスポーツは控える
・睡眠不足や食事を抜いたときなど、体調が悪いと自覚を持つ
・梅雨の合間など、急に気温が上がったときは注意する
・日頃から鍛えて、暑さに負けない身体を作る

●高齢者や乳幼児の熱中症の予防について

　高齢者や乳幼児は熱中症になりやすいと言えます。高齢者は体温調節機能が低下しているため、汗をかきにくくなっています。また、もともと身体の水分が少なくのどが渇きにくいため、水分をあまり摂らない人が多く、家の中でも熱中症になりやすくなります。

　乳幼児は、体温調節機能がまだ未熟なため、環境の温度の変化に影響を受けやすくなっています。そして、乳幼児は暑いと感じても自分1人で水分補給や服の着脱ができないために熱中症になりやすいのです。

　このため、高齢者や乳幼児は一般的な予防対策も必要ですが、それ以外にも注意しなければいけないことがあります。

高齢者の場合

・気温や湿度を測る

　高齢者は気温に鈍感になってしまっているため、温度計を用意して気温や温度を測ることで、注意を促しましょう。

・扇風機やエアコンを利用する

　部屋の温度が高くなっていても、扇風機やエアコンを付けず熱中症になる人がいます。暑いと感じたらすぐに利用し、部屋を涼しくすることが大事です。

・のどが渇かなくても水分を摂る

　暑さを感じなかったり、のどの渇きを感じなくても、お茶などをこまめに飲むという習慣をつけましょう。

・危険度が高いときの外出を控える

　天気予報などで「気温が上がって危険である」と伝えているときは、なるべく外出しないようにしましょう。

乳幼児の場合

・散歩などの時間を考える

　子供のほうが背が低いために、地面からの照り返しを多く受けます。公園などに散歩に出かけるのは午前中の間だけにするなど、涼しい時間帯にしましょう。

・ベビーカーは地面より高くなる物を選ぶ

　真夏の地面の照り返しは60度近くになることもあります。少しでも地面から離せるよう、背の高いベビーカーを使いましょう。

・車の中には絶対に放置しない

　毎年のように、車に乳幼児を置き去りにして熱中症で亡くなるニュースが流れます。車の中は、気温がそんなに高くなくても、エアコンをつけていなければ50度近くになることがあります。寝ているから――と、置き去りにしてはいけません。

●熱中症予防のポイント

　熱中症の予防のポイントは、体温を上昇させないこと、脱水症状を起こさないこと。そのために、気温や湿度を意識することです。

1. 体温を上昇させない

　外出時には帽子や日傘を利用し、日陰などで休むことも大事です。とくに体調が悪いときは休憩をこまめにとりましょう。
　家ではすだれなどで日差しを遮り、扇風機やエアコンを使用してください。
　また、水に浸したタオルを首に巻くなど、熱中症予防のためのグッズを上手に利用しましょう。

2. 脱水症状を起こさない

　脱水症状にならないことが熱中症の予防になるため、ペットボトルやマイボトルなどを持ち歩き、こまめに水分が摂れるようにしましょう。汗をたくさんかかない場合はお茶や水でも良いですが、スポーツや炎天下の長時間の作業などでは、水分と一緒に塩分を摂ることも忘れないようにしましょう。

3. 気温や湿度を意識する

　熱中症予防のために、環境省が暑さ指数を出しています。暑さ指数とは、気温・湿度・輻射熱（太陽の熱線）によって表される指標です。これで熱中症の危険度を確認できます。また、部屋には温度計や湿度計を置き、心配なときはすぐに確認できるようにしましょう。

　熱中症は、重症になると命の危険さえあります。危険だと認識し、熱中症の予防に努めましょう。

[いしゃまち]